院長コラム
卵子・排卵に関わる栄養について
大阪市福島区で産婦人科、栄養療法をしている レディースクリニック THE NEW WAVES 福島・梅田 です。
前回は、排卵障害は「卵巣だけの問題」とは限らず、
脳・下垂体・卵巣・代謝・栄養状態など、さまざまな要素が関わることがあるとお伝えしました。
排卵を整えるためには、栄養状態、運動量、ストレス、ホルモンバランス(甲状腺やプロラクチン)、
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群 ) などを含めて、全体的に見ていくことが大切です。
では「十分な栄養」とは何でしょうか。
単にたくさん食べることだけではなく、食事の内容やタイミング、バランスも関係しています。
まずは、
・1日3食とれているか
・食事内容に偏りがないか
・食事量が多すぎたり少なすぎたりしていないか
を振り返ってみましょう。

食事内容を数日間記録してみると、自分の認識との違いに気づくことがあります。
飲み物や間食も含めて記録するのがおすすめです。
無理なく取り組める方法として、まずは3日間から試してみるのも一つです。
食事を見直すことで、不足している栄養や過剰な部分が見えてくることがあります。
主食・主菜・副菜のバランスや、食事のタイミングも意識できるとよいでしょう。
一方で、日常生活の中で毎回理想的な食事をとるのが難しい場合もあります。
そのため、不足しやすい栄養素については、必要に応じてサプリメントで補うという考え方もあります。

ただし、「卵子の質を改善する万能なサプリメント」は現時点では確立されていません。
研究の多くは不妊治療中の方や特定の背景を持つ方を対象としており、すべての方に同じように当てはまるとは限らない点には注意が必要です。
その中で、現時点で比較的研究報告がある栄養素として、以下が挙げられます。
葉酸
排卵や受精、胚の初期発育を支える基礎的な栄養素とされています。
妊娠初期の神経管形成にも関わるため、妊娠を希望する場合は妊娠前からの摂取が推奨されています。
一般的には、食事からの摂取に加えてサプリメントでの補充が勧められることがありますが、
摂取量については個別の状況に応じた調整が必要です。
オメガ3脂肪酸
一部の研究では、妊娠率や受精率との関連が示唆されていますが、
研究ごとの条件が異なるため、効果については一貫した結論は出ていません。
青魚や植物油(アマニ油・エゴマ油)などに含まれます。
コエンザイムQ10
ミトコンドリア機能との関連から注目されている栄養素です。
不妊治療中の方を対象とした研究では、一定の指標の改善が報告されていますが、
最終的な妊娠経過への影響についてはまだ明確ではありません。
ビタミンD
ビタミンDは、不足がある場合や、PCOS など特定の背景を持つ方で有用性が示唆されています。
一方で、すべての方に同様の効果があるとは限りません。
血中濃度の測定で不足の有無を確認することも可能です。
栄養は体を作る大切な要素ですが、特定の栄養素だけで排卵や妊娠が大きく変わるわけではありません。
食事・生活習慣・体の状態を含めて、全体的に整えていくことが重要です。

※本内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断や治療を目的としたものではありません。
体調や治療については、医療機関でご相談ください。
当院では、女性医師が在中しており、栄養療法にも力をいれています。
土曜日は第2・4週、日曜日は第3週に診療しております。
お気軽にご相談ご予約お待ちしております。