院長コラム
女性に大切な栄養素:タンパク質について
大阪市福島区で産婦人科、栄養療法をしている レディースクリニック THE NEW WAVES 福島・梅田 です。
前回は栄養の吸収についてお話ししました。
今回は、女性に大切な栄養素、タンパク質についてお伝えします。

タンパク質は「筋肉」だけじゃない!そして「燃やすもの」ではなく「作るもの」
タンパク質というと「筋肉をつけるもの」というイメージが強いかもしれませんが、体の中では酵素・ホルモン免疫物質・神経伝達物質など、さまざまな重要なものを作るための材料になっています。
大切なのは、摂取したタンパク質をエネルギーとして燃やしてしまうのではなく、体に必要なものへと作り変えることです。そのためには、タンパク質がしっかり消化・吸収されることが前提になります。

タンパク質をしっかり活かすために|胃・アミノ酸・ビタミンの関係
胃酸はタンパク質消化の「カギ」
タンパク質の消化吸収において、胃の働きがとても重要です。
胃の中では、タンパク質を分解する酵素「へプシン」が活躍しますが、このヘプシンが正しく働くためには胃酸が必要です。胃酸によって胃の中が十分に酸性になることで、はじめてタンパク質の消化がスムーズに進みます。
胃薬を飲んでいる方は注意!
胃酸を抑える薬(H2ブロッカーなど)を服用している場合、タンパク質の消化吸収が妨げられることがあります。栄養をしっかり活かすためには、できるだけ胃酸を正常に分泌できる状態を保つことが大切です。薬との兼ね合いが気になる方はご相談ください。
お肌の潤いもタンパク質から
アミノ酸同士が結合してタンパク質が作られる過程を「ペプチド結合」といいます。
肌の潤いは、単に水を飲むだけでは保てません。皮膚の細胞でタンパク質(コラーゲン)がしっかり合成されることが、潤いのある肌づくりにつながります。そのためにはコラーゲンを摂取することも重要ですが、その合成に必要な栄養素、鉄分やビタミンC、亜鉛も必要となります。そしてその合成、ペプチド結合が行われるときに水分も生成され、肌の潤いにつながります。乾燥肌や肌荒れが気になる方は、タンパク質や栄養素の摂取と吸収を見直してみることも大切です。

タンパク質を活かすには「ビタミンB6」が必須
食事で摂ったアミノ酸は、体の中でそのまま使われるのではなく、まず肝臓でアミノ酸転移反応という変換を受けます。この反応を助ける補酵素がビタミンB6です。
つまり、ビタミンB6が不足していると、せっかく摂ったタンパク質が十分に活用されないことになります。
アミノ酸はこの反応を経て一度「グルタミン酸」に変換され、そこから体が必要とするさまざまなアミノ酸の供給源となります。
タンパク質をしっかり摂っているのに効果を感じにくい方は、ビタミンB6の不足が関係しているかもしれません。
タンパク質は「摂るだけ」では不十分で、消化・吸収・代謝のすべてがうまく機能してはじめて体に活かされます。

タンパク質の「形」と「働き」|体の中で起きていること
タンパク質は「立体的な形」が命
タンパク質はアミノ酸がつながってできていますが、ただつながっているだけでは機能しません。複雑な立体構造をとることで、はじめてその機能を発揮します。
この立体構造を作るうえで重要なのが「ジスルフィド結合」という化学的なつながりで、これには硫黄を含むアミノ酸が必要です。硫黄を含むアミノ酸は動物性タンパク質に多く含まれているため、肉・魚・卵などの動物性食品をしっかり摂ることが大切な理由のひとつになっています。
糖化でタンパク質の形が壊れる
健康診断でよく見るHbA1c(ヘモグロビンA1c)は、赤血球の中のヘモグロビンに糖が結びついた状態を示します。糖が結びつくとタンパク質の立体構造が変わってしまい、酸素を運ぶ本来の機能が失われた状態になります。血糖コントロールが重要な理由のひとつはここにあります。
♦アルブミン|血液中の「運び屋」タンパク質
アルブミンは血液中で最も多く存在するタンパク質で、さまざまな物質(脂肪酸・ビリルビン・薬など)を全身に運ぶ「運び屋」の役割を担っています。
♦グリコアルブミンとは?
アルブミンにも糖が結びつくことがあり、これをグリコアルブミンといいます。糖が結びついたアルブミンは立体構造が崩れ、物質を運ぶ機能が失われた状態を示します。血糖の状態を約2週間単位で反映するため、HbA1cとは異なる視点で血糖管理の指標として使われます。
♦薬の飲み合わせとアルブミンの関係
アルブミンには物質が結びつく「結合部位」があります。複数の薬を同時に服用している場合、その結合部位を薬同士が取り合うことがあり、薬の効き方が不安定になることがあります。特にベンゾジアゼピン系(睡眠薬・抗不安薬)などを服用中の方は注意が必要です。

当院では、女性医師が在中しており、栄養療法にも力を入れています。
土曜日は第2・4週、日曜日は第3週に診療しております。
お気軽にご相談ご予約お待ちしております。