院長コラム
不妊症の検査について
大阪市福島区で産婦人科、栄養療法をしている レディースクリニック THE NEW WAVES 福島・梅田 です。
前回はブライダルチェックについてお話ししました。
今回は不妊症の検査についてお伝えします。
不妊症の検査について│原因・検査の流れ・タイミング
不妊症とは?
不妊症とは、妊娠を望む健康な男女が避妊せずに性交しているにもかかわらず、1年間妊娠しない状態と定義されています。
ただし、以下の方は1年を待たずに、半年程度で早めの受診をお勧めします。
・35歳以上の方(年齢とともに妊娠率は低下し、35歳以降は急激に下がります)
・無月経や月経不順がある方
・子宮内膜症の既往がある方
年齢と妊娠率の関係
日本産婦人科学会のデータによると、35歳を境に妊娠率・生産率が低下し、流産率が上昇します。
40歳を過ぎるとその傾向はさらに顕著になります。
「まだ大丈夫」と思わず、気になる方は早めにご相談ください。

不妊症の原因
不妊症の原因は女性側だけでなく、男性側にも同じくらいの割合で存在します。
原因 割合 主な内容
卵管因子 30%~50% クラミジア感染による卵管閉塞・狭窄、内膜症による癒着など
男性因子 30%~35% 精子の数・運動率の低下、性機能障害など
排卵因子 25%~30% ダイエット・ストレスによるホルモン乱れ、PCOS、高プロラクチン血症など
子宮因子 10~15% 子宮筋腫・ポリープによる着床障害、子宮奇形
その他 ー 頸管因子、抗精子抗体、子宮内膜症など
原因別の治療法
原因 主な治療法
排卵因子 排卵誘発法(妊娠率約60%)
卵管因子 通水療法・卵管形成術・体外受精
子宮因子 子宮形成術・筋腫核出術・ポリープ切除術
男性因子 人工授精・体外受精・顕微授精
原因不明 複数の方法を組み合わせた治療
不妊治療は女性だけの問題ではありません。原因の約3割は男性側にあります。
2人で一緒に取り組むことが大切です。

不妊検査の流れ│タイミング別に解説
女性の不妊検査は月経周期に合わせて行う必要があり、時期によって受けられる検査が異なります。
受診時に「今周期のどのタイミングか」を確認しながら進めていきます。

①月経期(生理中)
女性ホルモンの基礎分泌量を測定します。
FSH・LH・エストロゲンなどの数値を確認します。PCOSの方ではLHがFSHより高くなっていることが多く、排卵障害のサインとなることがあります。数値が正常範囲内かどうかだけでなく、ホルモンのバランスも重要です。
また月経直後は子宮内膜がまだ薄いため、子宮内腔が観察しやすい時期でもあります。
②卵胞期初期(月経終了直後ごろ)
子宮卵管造影検査のベストタイミングです。
水や造影剤を卵管に流して通過性を確認する検査です。事前にクラミジア検査・甲状腺検査が必要になりますので、前の周期から準備しておくとスムーズです。
③排卵前後
超音波検査で卵胞の大きさを測定し、排卵の予測を行います。
排卵誘発剤を使用していない場合、卵胞が20㎜になったころに排卵が起こります。このタイミングに合わせて性交のタイミング指導を行います。
④黄体期(排卵後約1週間)
黄体ホルモン(プロゲステロン)の値を測定します。
プロゲステロンが10以下の場合は黄体機能不全が疑われ、次の周期から黄体補充療法を検討します。
時期を問わず受けられる検査
以下の検査は月経周期に関係なく行えます。他の検査と組み合わせながら進めていきます。
🔹AMH(抗ミュラー管ホルモン):卵巣の残存機能・卵子の数の目安
🔹甲状腺機能検査
🔹耐糖能異常検査(血糖値)
🔹性感染症検査
🔹抗精子抗体検査
🔹ビタミンD測定
不妊検査において男性側の精液検査はとても重要です。月経周期に関係なくいつでも受けられます。
注意点
採取後は2時間以内に検査を行う必要があります。精子の数や運動率が基準を下回る場合は、早めに治療ステップを進めることを検討します。
まとめ│早めの相談が大切です
不妊検査は複数の検査を月経周期に合わせて進めていくため、早めに受診してスタートすることが重要です。

「まだ様子を見ようかな」と思っている方も、一度ご相談いただくだけで次のステップが見えてきます。お二人で一緒に、まず検査から始めてみましょう。気になることがあればいつでもお気軽にご相談ください。
当院では、女性医師が在中しており、栄養療法にも力を入れています。
土曜日は第2・4週、日曜日は第3週に診療しております。
お気軽にご相談、ご予約お待ちしております。